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世界でも科学的な言語文字、 ハングル
各国ごとに多様な言語が使用されている。例えばアメリカでは英語、日本では日本語といったようにひとつの言語を使用している国がある反面、オーストリアのようにドイツ語と英語の2言語を公用語として使っている国もある。5千年の歴史をもつ韓国人がひとつの言語を使用してきたことは民族的同質性を保つのに重要な役割を果してきた。また、世界的にも独創的なハングルの発明は韓国人の歴史の中でも大きな自慢の種である。韓国人の言語とハングルの足跡をたどってみよう。
韓国語の文化人類学的研究
現代の韓国語は首都圏で使用される標準語の他にも地域によっていろいろな方言がある。大きくは行政区域上で分けられた各道ごとに方言があるが、言語が類似しているので意思疏通にはさほど困難はない。文化人類学的研究によると、韓国語が属するグループ(language Group)に関しては言語学者たちの間で大きく分けてふたつの見解が存在している。
まず、アルタイ語族(Altaic language Group)説 - 韓国語、日本語、モンゴル語、チベット語、トルコ語などが属する『アルタイ語族』が存在するという見解。
次に、反アルタイ語族説 -韓国語、日本語、モンゴル語、チベット語、トルコ語をひとつの範疇にくくったアルタイ語族の存在を否定する。韓国語は韓国語、日本語、モンゴル語と一緒に『東北アジア語族に属する』という見解だ。
ハングルの母胎、 訓民正音の誕生
韓国語の文字であるハングルは1443年に朝鮮王朝時代(1392〜1910年)に世宗大王が創製した。訓民正音創製以前は漢字で韓国語を表記していたため訓民正音創製以前の言語の形は正確は明らかになっていない。
世宗大王は <訓民正音>の前の部分で『国語が中国と違って漢字と互いに意味が通じ合わないため愚かな庶民たちは言いたいことはあっても自分の考えを表現できない場合が多かった。 これを不敏に思い新たに28字を作ったので人々が容易に身につけ、毎日使うのに便利にしようと思う。』と訓民正音を作ることになった目的を明らかにしている。
子音と母音28字で作られた訓民正音のもっとも重要な特徴は韓国語を発音のままに書くことができるようにしたという点だ。中国の文字である漢字は字の意味を知ってこそ書くことができるために身につけるのも大変で、書くにもとても不便だった。従って一部の階層でだけ使われてきたが、 訓民正音が創製されたので一般庶民たちも容易に習うことができる文字が誕生することになった。
訓民正音は発音器官と空、地、人を型どって作った独創的な文字で初めは28文字あったが現在は4文字だけが使われずに24文字だけが使われている。
ハングルは単音文字でありながらも音節文字の特徴も同時にもつ世界最高の科学的な文字として認められている。
オランダのライデン大学のフリッツ・フォス教授とライシャワー、 フェアーバンクなどの世界的な言語学者たちが激讃したほどにハングルは世界の文字史でもっとも科学的な文字体系をもつ言語として評価されている。
最近は外国の大学で韓国語学科の開設が増加している。アメリカでは大学入試に韓国語が第2外国語として採択されるなど世界的な言語として発展してきていて、ハングルを習おうという外国人が増えている趨勢である。
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