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コチュジャンとハムの出会い? 『ブデチゲ』
韓国人は`チゲ'という辛くて熱いスープが好きである。そのチゲにはキムチ、魚、貝など多くの材料が使われている。
ブデチゲというのは、朝鮮戦争(1950〜1953)に駐屯していた米軍から出回っていたソーセージとハム、ベーコンなどの肉加工食品を韓国の味`コッチュジャン'と煮込んだ鍋物だ。名前の由来も簡単で、韓国語の`ブデ'が日本語で`部隊'。これにチゲをつけたものである。
またブデチゲが誕生したのには、韓国の貧しい過去の影響もあると言われている。食肉が不足していた当時、食肉の代わりにソーセージやハムのような肉加工製品を入れて食べていたという。
しかし、ブデチゲの人気は生活が豊かになっても衰えることはなく、1990年代に入るとサラリーマンの最も好きな料理ベスト10に選ばれるほどであった。良質の国産ハムやソーセージが生産されると、ブデチゲの味はもっと深みあるものと発展したのだ。
ブデチゲにはハムとソーセージ以外にも肉、キムチ、根芹、菊菜、ねぎ、舞茸、松茸など多様な材料が入る。 これら材料にダシ汁を注ぎ、コッチュジャンを入れて煮ることで調理終了。若者達は、ここにチーズを乗せてたりラーメン、そばなどを入れて煮たりする。
カズコンロの上に置かれるブデチゲをどのくらい煮るかはお客さん次第である。本格的なヤンニョムの味を出すにはかなり長い時間強火で煮なければならない。その後、弱火にしてからグツグツ煮立てばちょうど良い味になる。
最近韓国ではフュージョンフード旋風が巻き起こっているが、そんな中でもブデチゲは韓国で一番古いフュージョンフードといえるだろう。韓国の味コッチュジャンと洋式材料との出会いから生まれたチョット変わった味`ブデチゲ'で韓国と西洋を同時に楽しんでみるのはいかがでしょうか?
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